生活

ネットカフェでバイトをしている友達がいます。そのお店の目玉は、敢えて言えば…霊かな?「ペアシートに霊が出る」と主張してるバイト女子がいるんだって。「どんな霊?」ときいても「気配を感じる」だけで埒があかない。霊は怖いけどもっと性格付けをしてくれないと、怖がり様がないし観光資源たりえない。そもそも本当にいるならお客様が出会ってるのでは。

しかしバイトの人たちはその個室は休憩に使いません。霊が出るからじゃなくて、前にそこで酔っ払いがゲロを吐いたからです。

わたしが思うに、そのペアシートに出る霊ってのは未消化にして、つまり食物としては志半ばにして死んだ野菜さんとかお肉さんの思念体なのではないか?これを発展させると、トイレに怪談が多い理由とも整合性がありよいのではないか。そう思います。丹波哲郎の霊が会いに来たと主張しているオーラデブ辺りに今度きいてみたい。そもそも故人の遺族が不快に思う様なことを言わないのは、霊能力云々以前の人としてのマナーだと思いますが…。

「現世を半年ROMれ」という言葉を謹んで贈らせていただきます。

メレ子

男「俺と一緒に手相の勉強しーよーうーぜー」

メレ子「やーだーよー」

謎の影「おい男!その手を離すのだ!」

メ「いや、今国家権力の手を借りるんでおかまいなく…」

謎「我ら桃色戦隊ヨッキューフマン!」

「ショッキングピンク」「サーモンピンク」「スモーキーピンク」「ローズピンク」「コーラルピンク」

メ「ごめん、ショッピン以外微妙すぎて見分けつかない」

サーモン「だまれ!フラストキーック!」

ショッピン「ちょ、必殺技を使う順序はこないだ決めたジャン。てか攻撃する相手違うジャン落ち着けって」

スモーキー「おいショッピン、テメエちょっと目立つからって気取んなよ!そもそも俺のサーモンに気安く触るんじゃないよ!」

サーモン「いつアタシがアンタのになったのよウザい」

ローズ「ちょっとサーモン先輩でも言っていい事と悪い事がありマスよ!?スモーキーさんはサーモン先輩のことを思って…」

メ「随分と内部関係がドロついてる様ですが」

男「キャッチコピーは『全員、片思い』だからな」

メ「わあいやなハチクロだなあ。まあ欲求不満の内容が少し見えて来たけど」

男「あと戦隊中でのポジション争いも加えて、彼らの欲求不満はまさに地獄の業火と化しているという訳じゃ」

コーラル「あんた随分と詳しいわね…さては」

男「フフフ、やっと気付いたか(バサッ)わたしは東京電力心理エネルギー部部長補佐、窓際日向!焼け付くようなフラストエネルギーを持ちながら仲が悪い為に有効利用出来ていないお前らをエネルギー源として搾取するためにやって来たのだー」

メ「自分、明日早いんでっていうか興味無いんでもう帰りますね」

窓際「あ、待って!すぐ終るからその後ネットリと手相の勉強でも」

メ「おまわりさーん」

メレ子

「俺この前バックパック一つでインドに行って来てさー、日本とはあらゆる意味でもう別天地な訳。交通ルール一つとっても違うのよ。日本ではクラクションって(中略)そういう所に行くとホント今までの価値観が崩されるっていうか、人として柔軟に(中略)…俺は本当にこのインド旅行で成長したと思う(結論)」
メレ子は着座十分にして座るべき席を間違えたことを悟った。鶏の軟骨唐揚げ苦虫和えを無表情に噛み潰す。今かの女の隣で武勇伝を滔々と披露し続ける男、こういう地球の歩き方野郎には全くろくな奴がいない。
(楽しむ為でなく成長する為に旅に出るとは旅に失礼であろうに。何が失礼って、そういう目的意識の奴に限って成長して帰って来た試しがない。要するに価値観を破壊される快感と漠然たる成長なるものを混同しているのである。そもそもいつから成長は自己申告制になったのか。宴会で隣り合わせただけの女に平凡な武勇伝を語るという自慰、要するに彼もまた楽しむ為に旅に出たのであり楽しむ以上のことはしていないのである。しかし馬鹿の自慰を手伝わされるのはちょう不快)メレ子が夢想に耽っている間、男は横顔で語る練習をしていた。横顔しか見せていないのでメレ子の冷めた表情や憎悪をこめておてもとを引き裂く指先は目に入らず、メレ子の「へーすごいね自動音声応答システム」は予想外の効果を上げていたが、かの女は悲劇的にも気付いていない。
メレ子が味覚以外の感覚を封鎖してから一時間が過ぎた。宴もタケナワという頃合である。仲の良い友人が陽気に乱入してきたので、メレ子も現世に戻り会話を楽しむことにした。男は武勇伝を中断されて憮然とするが、愛想良いメレ子を見て「なに何?メレちゃんて下ネタ平気なヒト?」と絡んできた。不自然に空いた沈黙に「俺も昔は結構やんちゃしたけどさー」と割り込む男。「やっぱり女はラテンだよね!」薄いエピソードが強引すぎる結論に着地するのを待ち、メレ子は吐き捨てた。
「今度は恥丘の歩き方かよ」

メレ子

メレ子は激怒した。必ず、この邪智暴虐のバトンを除かねばならぬと決意した。メレ子は、一介のはてなダイアラである。メレ子にはmixiの政治がわからぬ。空気を読まないコメントを付け、妄想日記に遊んで暮らして来た。けれどもリンク元に対しては、人一倍敏感であった。リンク元ime.nuの文字列を見つけたら舌噛むかも。
「見た人は必ずやるバトン」て。
メレ子は溢れる涙を隠さんと空を仰ぐ。この様な無法を許して良いものか。足あと付けた瞬間ヤることが決まってるなんて、それは貴方、ちょっとあんまりと云うものではないですか。そして嬉々としてこの様なバトンをこなしている人たちが居ることにも驚きを隠せないメレ子であった。「見たからヤっちゃいまーす」て。じゃあお前等は見た人は必ずやるバトン見ちゃったらどんなバトンにもどんな質問にも答えちゃうんですね。解りました。メレ子は蜜柑箱に載せたiMacG5のモニタを見つめながら不敵に笑うのだった。バトンが生まれる瞬間を見た事はない、それはまるでエルドラードか象の墓場の様だ。ではこのメレ子が夜のプライベシー的バトンを生み出してやるのだ。セックスバトンとかオナニーバトンとかはたまた小学校卒業文集バトン。恥ずかしいバトンをいっぱい作ってmixi及びはてな界を恐怖のずんどこに陥れてやるのだ。第一問:好きな体位は何ですか?メレ子は夜を徹して恥ずかしいバトンの数々を作成する作業に没頭した。バトンを記事に上げるには自ら答えなければならないが、普段から恥ずかしい記事ばかり書いているメレ子には些か苦にならない。
神をも恐れぬエントリうp数日後。蜜柑箱の上の麦茶にも手をつけず苛苛と爪を噛むメレ子。「誰も書いてない…」知り合い、マイミク、巡回ブログ群の誰も、一切の反応を見せていなかった。mixiはてなも鏡面のように凪いでいた。
そしてメレ子は、恐るべき結論に至らざるを得なかった。
「誰 も 読 ん で な い」

メレ子の恋はまだ始まってすらいない…つづく。