動物,映画やDVD

近所の閉鎖的で貧相な店構えの花屋に猫がいるのは前々からチェックしていたんですけど(蘭の鉢植えの間から写真がベタベタ貼ってあるのが見える)、今日やっと会うことができた。胸と足が白くて、あとはグレーのとら縞の猫です。顔と足はちょっと細長いですが体格はなかなかリッパなその猫に、ガラスの引き戸ごしに「ナー」と言うと、尻尾がピキーンと立ったと思うやガラス戸に頭ごとガスンガスンとぶち当たって来るのだった。そのパッスィヨンにメレ子はすっかりヤられてしまいました。ぶち当たる合間に足袋夫(仮名)が植木鉢にクネクネ身体をすりつけたり、その赤らんだ鼻を見るに、足袋夫もメレ子にホの字なのは明らか。ガッスーン「メレ子が好きだー」ガッスーン「死ぬほど好きだー」
足袋夫、せっかく会えたのにね…ひと目で運命を感じたっていうのに、この扉を開けることはかなわないの(花屋に人がだれもいないから。花を買う気がないから。戸を開けて足袋夫が飛び出したら責任とれないから…)。それにね、メレ子来週にはお引っ越ししてしまうのよ、遠い街へと。だからもう会えないの。足袋夫、あなたはいっぺんあたしを棄てたのよ…。

でんきくらげ [DVD]

でんきくらげ [DVD]

回転ベッドってはじめて見ました。目がまわりそう。

映画やDVD

やっと借りることができました。

千年女優 [DVD]

千年女優 [DVD]

ストーリーはあってないようなものなんだけど、表現技法がすばらしい。主人公である往年の大女優が取材にこたえて自分の人生を振り返ります。インタビューを受ける「現在」と、女優の実人生である「過去」、そして彼女があまた演じてきた映画の中の「仮想現実」という三つの次元が画面の中で目まぐるしく入り交じる様が、期待通りの視覚的快感を与えてくれました。たとえば回想の中で女優が初恋の人を探してひた走る時、いつの間にかそれが彼女が演じた映画の中で捕虜になった夫を救うために馬を駆る姫君になって、窮地に陥った彼女を忠臣として助太刀するのが彼女の大ファンであるインタビュアーだったりするわけ、でそれをカメラマンが撮影しながら「話脱線しすぎととちゃいますのん…」とツッコミ入れたりするような感じ。アニメーションの楽しさを最大限に引き出そうとしているという印象です。

映画やDVD

妄想代理人 (6) [DVD]

妄想代理人 (6) [DVD]

2巻から6巻までを観ましたけど、パプリカみてると既視観なイメージ(こっちの方が先なんだけど)がけっこうある。どうしようもなくえぐい現実に追い詰められている人のところへ少年バットはやって来て、被害者たちはどこかでほっとしているような表情を見せるわけだけど…このドラマの中では「現実から逃げちゃいけない理由」をあえてあまり語ろうとはしていないと思った。むしろ観てる方も「なんで現実から逃げちゃいけないのさ…」という爽やかえぐカッタルイ気持ちになる。中二病RPG部分とかは楽しかったんだけど。

東京ゴッドファーザーズ [DVD]

東京ゴッドファーザーズ [DVD]

同じ監督の作品でも、「東京ゴッドファーザーズ」はそれぞれの現実から逃げているホームレスたちが赤ん坊を拾うことで、トントンとめぐる不思議な縁の果てに帰る場所を見つける映画。御都合主義万歳!の、クリスマスから年越しにかけてこたつでみかんを食べながら観るにふさわしい作品。
クリスマスについてスルー力を発動してたけど、みんながおいしそうなケーキの写真をうpしすぎなのでケーキについてはどうしてもスルーできなかった。もうずっと宝石のようなケーキのことばかり考えている。ケーキケーキケーキ…バナナブレッドのプディング…。

ラブ・アクチュアリー」は好きな映画だけど、でもラブ・アクチュアリーっていう題名はどうかと思う。着ぐるみタコ少年かわいい。

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スターシップ・トゥルーパーズ [DVD]

スターシップ・トゥルーパーズ [DVD]

おもしるい!頭の中で「おも汁」がいっぱい分泌されました。宇宙にまで行って巨大虫と戦いながらやってることはビバヒルと大差なくて、学園のヒーローをグローバルにストーキングして同じ部隊に入った挙句に20分のファックが死亡フラグで宇宙カマキリに引き裂かれる女兵士…哀しい…。青春だけでなく戦争もとことん皮肉られてて、効果的に挿入される「君も戦争に行って立派な市民になろう!」のCMが笑える。ワープ航法を身に着けていながら、戦闘は泥臭い白兵戦中心なのも馬鹿らしさをかきたてるために不可欠な演出。虫がとことん悪い奴には見えないようになっているし、そもそも戦争を仕掛けたのは人類である可能性も示唆されている米(よね)。監督どんなけ皮肉屋なんでしょう。
それにしても「死んだ虫だけがいい虫だ」ってかなり使えそうな名科白だ米!イナゴの佃煮を貪りながら「死んだ虫だけがいい虫だ」って言いたいし、牛肉を食べながら「死んだ牛だけがいい牛だ!フハハ」って言いたいし、可能性は無限大だ米…。2はやっぱり宇宙カマキリを倒したら中からハリガネムシが出て来て洗脳対決とかなのか。

映画やDVD

コメント欄でおすすめいただいてから「千年女優」を探しているのですがレンタルショップでは出ずっぱり。そこで一巻だけ残っていた「妄想代理人」を借りてみました。

妄想代理人(1) [DVD]

妄想代理人(1) [DVD]

二話までなので雰囲気のみですがクオリティ高い。街で噂の小学生通り魔「少年バット」(金色の曲がったバットにローラーブレード、野球帽で顔を隠しているという印象的なビジュアル)をめぐる人々の群像劇。やっぱり平沢進の音楽は今ワールドに合いますね。
あとはストーリーものを観ると疲れるので自然ドキュメンタリーを観ています。

BBC ウォーキング with モンスター ~前恐竜時代 巨大生物の誕生 [DVD]

BBC ウォーキング with モンスター ~前恐竜時代 巨大生物の誕生 [DVD]

恐竜時代前の巨大生物をCGで再現。1メートルのウミサソリ、軽トラック並みの巻き貝や古代蜘蛛など気持ち悪くて夢みたい!後半は背中に扇子状のものをつけたバブルなエダフォサウルスの生態をみっちりやってたけど、「それもう見た目恐竜」と思い惰性で観ました。恐竜も悪くないけどさあ、前半と比べると想像の範囲内なんだよねえ(何様)

ブルー・プラネット THE DEEP [DVD]

ブルー・プラネット THE DEEP [DVD]

これ最高!CGじゃないからやっぱり重厚…チョウチンアンコウがかっこよすぎる。テコテコ光るクラゲや硫化水素の海で生きるチューブワーム。酸素がないところにも豊かな生態系があるんだから、地球外生命体もそりゃいるよね…。会いたくないけど…。深海の未知っぷりって宇宙とあまり変わらないくらい未知ってどっかで聞いたし(ソース?ないよそんなもん)、深海も相当危険なんだから深海探検者も宇宙飛行士に比べてもうちょっと持て囃してやれよ!と思います…。

映画やDVD

池袋テアトルダイヤで。
筒井康隆による原作の尺を押さえてきっちり100分に収めた上で、すごく豪華な映像表現をしていました。今年は『時をかける少女』もあったし筒井イヤーですね。
夢探偵パプリカが潜り込む「サーカスの夢」の冒頭シーンから、おもちゃ達が密林を、砂漠を、そして現実を浸食して大通りを練り歩く誇大妄想狂の「パレードの夢」と、華やかで不安な表現がいっぱい。そこを美女パプリカがなめらかに、夢のいろんなモチーフを借りながら飛びまわるわけで、これは目に楽しい。まさに夢の中にいるような爽快感があります。
いろんな人にも指摘されている通り、最後の決戦はちょっとそれに比べると迫力不足かも…あと、研究員たちの関係性とか、原作を読んでないと筋を追うのにいっぱいいっぱいになるやも。でも敦子や粉川の成長と変化といった新たな要素も、映画という形態によく合っていると思いました。大満足。
音楽がよかったので、平沢進という名前も覚えておきます。